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不動産の関連情報
不動産(ふどうさん、英: immovables)とは、国際私法や大陸法系の民事法で用いられる概念であり、大まかにいうと土地とその定着物、あるいはそれらに対する物権を広く含むこともある。英米法系の民事法における物的財産(real property)に近似する概念であり、その訳語としても用いられることが多い。
日本法においては、土地及びその定着物をいうとされ(民法86条)、条文上の直接の根拠はないが、建物それ自体が土地とは別個の不動産とされる(不動産登記法はそのような前提で定められている)。これは台湾民法にもみられるが、比較法的には珍しい。この他にも特別の法律により立木、鉄道財団等も一個の不動産とされている。
また、本来は不動産ではないが、法律や行政上などで不動産に準じて扱われることがあるものとして船舶、航空機、鉱業権などがある。
※テキストはWikipedia より引用しています。
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「日本の地価は、右肩下がりに値下がりしてるな。バブルの頃が異常だったんだろうけど」新聞から目を上げて、父が呟く。お茶を淹れてそっとかたわらに置くと、老眼鏡の奥の瞳が瞬いた。「あの頃、銀行は金借りてくれとうるさかったものだが、手を出さなくて正解だったかなあ」頂き物の羊羹をひと切れ差し出す。「でも自宅のためだけなら、地価が下がるのは悪いことでもないでしょう?」 「まあ、そうだけどな。税金は安いにこしたことはないし」父は何だか悩ましげだ。「あの頃、もう少しで買いそうになった土地があるんだが」今、どうなっているだろう?買わないでいてくれて良かったと思いながら、私は頷いた。「転売して儲けようと思ったんじゃないんだ、山だしな」山?「その山は、ほぼ手付かずの山なんだ。手を入れたいのは山々なんだが、難しいんだろうな」そしてしばらくの沈黙の後、「見てこようかな」と言ったのだ。 あれから父は軽トラを運転して出かけて行った。畑作業に忙しかった私は、父のことなどすっかり忘れていた。畑と言っても庭みたいなもので、自宅で食べる物を少しづつ作っているだけだったけれど。そう言えば、この家や庭と裏山に続く自然環境が気に入って買ったのも父だった。それまで住んでいた町中の家を売り払い、ここに越してきたのだ。私も母も最初は戸惑ったものの、楽しんでもいた。 夕方、陽が落ちてから父が帰ってきた。囲炉裏にかけた鍋から味噌の良い匂いが漂う。炊きたてのご飯と糠漬け、野菜たっぷりの汁物。我が家の夕食はこんな感じで、父も私もそんな食事が気に入っていた。時には父が釣ってきた魚が加わることもあったけれど。「あの土地だが」さあ、きたぞ。「組合を作って、保全していくことになった」要は出資すると言うのだろうな。「町の補助も掛け合ってみるつもりだ。今度、自然を守りながら何が出来るか会合を持つ。お前も一度見てみないか?」父がそんなに入れ込む山ならば、一度見ておきたいと思う。自然は私たちに残された、かけがえのない資産だから。